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  • Vol.08 支える人 〜リスクアセスメントで社員を守る〜

phase1 Vol.08 支える人 〜リスクアセスメントで社員を守る〜(NEW) Play movie

TMEICでは、国内の本社・支社勤務、海外現地法人駐在者も含めて、約3,800人の社員が働いている。その中で総務部は、組織管理・労務管理・福利厚生・教育制度・職場環境・安全管理・リスク管理・契約管理など幅広い分野について、制度や仕組み、システムを策定。企業の基盤づくりをすることで、TMEICのビジネス拡大を支えている。

key person(キーパーソン)

  • 総務グループ 担当課長 田中 秀樹
総務部

縁の下の存在

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TMEICは、3つの販売事業部と2つの製造事業部、そして経営企画・経理・資材調達・総務などの機能を持つスタッフ部門で構成されている。「私が所属する総務部は、前面には出ずに、縁の下で支える存在です」と田中は言う。社員一人ひとりが主体的に活き活きと働くことができ、最大限にパフォーマンスを発揮できる組織をつくることを一番のミッションとしている。中でも今、注力しているテーマが「職場の安全管理」である。「安全管理は製造現場に限ったことだと思われがちですが、勤務中の自動車運転事故から出張中の事故、さらにはオフィス内でのケガなどにいたるまで、勤務時に発生しうるすべての危険から社員を守ることが求められています」と田中。

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“予知能力”を鍛える

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一般的に安全管理について取り組む際、ヒヤリ・ハット事例の共有が重要視されているが、「私たちはヒヤリ・ハットも含めて何か起きてから検証・対策をするのではなく、『リスクアセスメント』といって、予防安全の考え方が基本です」と田中。重大性・可能性・頻度という3つの評価点を持ち、定量化して点数の高いものから対策を進めている。
組織的に取組むため、『リスクアセッサー』とよばれる指導役を約250人指名し、教育を行っている。そこから浸透させて、働く一人ひとりがリスクアセスメントの重要性を理解した上で、自分の行動を振り返ってもらえるかが鍵となる。「そうすれば、事故・災害の発生をつぶさに検証し対策することができます。例えば、400tプレス機という金属などを加工する大型機械があります。プレス機には、作業員が近づいても怪我をしないように安全ガードを取り付けています。しかし、誰かがガードを上げて機械内で作業していることに気づかずに他の作業員がプレス機を作動させると、機械の中にいる人は大怪我をしてしまいます。そこで安全プラグを追加設置しました。このプラグが抜けている時はプレス機は作動しません。しかも、プラグを抜かないとガードが上がらないため、機械内に人がいる時には絶対にプレス機が作動しない仕組みになっています。こういった人の注意力に依存せず安全状態を確保することを『本質安全化』と言います」と田中は言う。

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災害の起こりにくい職場づくり

工場で使用する化学物質についても、リスクアセスメントが義務化され、評価の仕方について現場から問合せがくることもある。「非常に専門的な内容なのでなかなか大変ですが、安全な職場を構築しようと積極的に動いてくださることが嬉しくて、私も徹底的に調べて、お互いが納得できる回答をするように心がけています」と田中は言う。
ほかにも、安全意識の啓発やリスクの網羅的抽出のために、全社員に1人あたり年間10件のリスクアセスメントを提出してもらう取組みも行っている。田中は、「全社員が10件リスクアセスメントを提出すれば、全社的には25,000件を超えます。時には、普段気づきにくい隠れたリスクが発見できることもあります。様々な取組みの結果、製造現場の事故・災害は大きく減少しましたので、本質安全を図りにくい本社や各地の営業拠点に対しても、リスクについて考える必要性を繰り返し伝えて、より災害の起こりにくい職場づくりを目指します」と言う。例えば、本社部門では廊下での衝突や出張先での転倒など、営業拠点では自動車運転時のリスクに注目している。「営業拠点は本社と違って、自動車での移動がとても多いです。通常、物流会社やタクシー・バス会社でなければ安全運転教育など行わないでしょうが、当社では毎月、自動車運転を行う社員に対してWEBで安全運転診断を行うよう徹底しています」と田中。

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地盤固めにゴールなし

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「おかげさまで国内の安全管理基準は、かなり高い水準まで持ってこられました。今後は海外の現地法人や工場における安全基準づくりにも注力していきます。しかし法令はもちろん、文化だって異なりますから、単に日本の方針を押し付けては意味がありません。しっかり方針を各国でブレイクダウンして、自分たちの安全基準として根付かせてもらえるよう、積極的に活動していきます」。
環境を整えるという総務部の仕事は事業部とは違い、「新技術で新しい製品を開発するとか、新規受注を獲得して売上を伸ばすという、プラスアルファの仕事ではありません。とても地味だし効果も分かりづらい。でも私たちがきちんと地盤を固めることで、社員は安心して前を向いて頑張れるのだと考えています。3年前に安全管理の担当になったときは分からないことばかりでしたが、この機会をチャンスと捉えて『危険源ゼロ』の職場環境を目指して取組んできました。安全管理にゴールはありません。これからも立ち止まることなく、役割を全うしたいと思います」と田中は力を込める。

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Interview movie(インタビュー動画)

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