受けて変えて送る！
受変電システム
受変電システムと
エンジニアリング
TMEICが誇る
受変電システム
電力を安全に供給すると共に、お客様のニーズに合わせて様々な機器を最適に組み合わせる受変電システム。
工場全体における電力の安全・安定した運用、操業支援を効率化する監視制御システム。
解析・技術計算力を駆使して電力の安定・安全供給を総合的に実現するエンジニアリング技術。
TMEICの受変電システム
受変電システムは、電力会社から電力を安全に受ける“受電設備”、その電力を使いやすい電圧に変える“変電設備”、
各機器に給電する”配電設備”から構成されます。
各設備は、高い信頼性による安全な電力分配、自然災害や予期せぬ異常・事故の場合における影響範囲の限定、
長期運用にも耐えられる保守性への配慮が求められます。
ガス絶縁開閉装置（GIS）
主に66kV以上の特高設備に用いられ、断路器や遮断器などの主回路機器を複合的に組み合わせ、全体を金属製タンクの中に収納し絶縁性能の高いSF6ガスを封入した装置です。コンパクトなうえ、安全性を考慮し充電部がすべて隠蔽された構成も可能です。
キュービクル形ガス
絶縁開閉装置（C-GIS）
C-GISは、22kV～84kVの電圧レベルに適用したキュービクル形ガス絶縁開閉装置で真空遮断器（VCB）、断路器、接地装置等をひとつの箱(キュービクル)の中に収納した開閉装置です。
特高変圧器
特高変圧器は、特別高圧から超高圧まで幅広い種類があり、特別高圧を受電する場合に設置されます。特別高圧で受電された電圧を6.6kV, 3.3kVといった電圧に変換する機器です。油入変圧器やSF6ガス絶縁変圧器の他、環境を配慮した植物油絶縁変圧器などがあります。
配電用変圧器
配電用変圧器は、高圧から低圧まで幅広い種類があり、発変電所用、配電用など電力系統から産業用、家庭電力品にいたるまで、多用されています。配電用変圧器は、負荷に電力を供給する変圧器で、変電所から工場・ビル・一般家庭用で使用する電圧に下げて配電します。
高圧スイッチギヤ
高圧スイッチギヤは、接地された金属箱の中に、遮断器、主回路部品（変流器、計器用変圧器など）、保護リレー、補助機器（メータなど）を備えた開閉装置です。
高圧コンビネーションスタータ
コンビネーションスタータとは動力源である高圧モータ、変圧器、コンデンサーなど高圧負荷の開閉を制御し保護するための装置です。高圧コンビネーションスタータは、電動機、変圧器、コンデンサ等の3kV級、6kV級の開閉制御装置です。
コントロールセンタ
コントロールセンタとは、モータ群の制御・保護・計測・監視等を集中管理するための開閉装置です。モータをON/OFFさせるスイッチや、電力系統の故障時に故障状態の回路を安全に切り離すための配線用遮断器などの保護装置を収納したユニットが複数収納されています。
特高監視制御盤
給電制御所からの遠隔運転および変電所で直接運転を行うための装置で、保護リレーによる系統保護、機器の操作・状態表示・故障表示・計測を行っています。
電力の安定・安全供給を可能にする
監視制御システム
受変電設備の多くは、配電盤や保護リレー盤などの盤面のスイッチや監視機器から状態監視や操作を行えます。
一方、大規模なプラントにおいては、配電盤や保護リレー盤はいくつもの電気室に分散設置されているため、
プラント全体の電気の流れや運転状態、故障個所を把握するには、盤面のみでの監視制御は容易でありません。
（数十ｍ四方のひとつの電気室に、数十面の配電盤が設置されている場合や、その電気室が工場内に多数分散して設置されていることも多数あります）
そのため、各受変電機器から電流・電圧や故障などの状態信号を
中央監視室に設けた監視盤や監視制御システムに取りこめば、ここで集中的に監視・操作を行えます。
中央監視制御システムでは、単純に数値や故障信号の表示だけでなく、数値計算・解析機能なども搭載し、
工場全体の電力の運用で安全性・安定性を実現し、効率的な操業支援も行います。
システム構成（例）
受変電設備のエンジニアリング
受変電設備におけるエンジニアリングとは、工場の受変電設備（変電所）の計画・設計・製造・納入・保守などの各ステージに際し、
各関連会社および関連部門を取りまとめる総合エンジニアリングのことを指します。
この総合エンジニアリングでは、ニーズに合わせたシステム提案、トータルコストの削減、負荷状況に適した機種選定、充実したサービスの実現、
地球環境に配慮した設備構築の提案などを行うため、多岐に渡る知識と解析・技術計算力を駆使して実現します。
（受変電設備のエンジニアリングのポイント）
- 計画ステージ
- お客様の現状を分析し課題を抽出
- 計画・設計ステージ
- 課題の解決に向けたシステムのシミュレーションを行い、最適な提案内容を検討
- 設計・製造・納入ステージ
- 設計、コスト管理を行い、試験や現地調整を繰り返しながら高品質・工期維持のための調整を行い、
必要に応じて図面を書き換えるなど最適な設備の完成を目指します - 保守ステージ
- 設置後の運用・メンテナンス
以下では、受変電設備でのエンジニアリングのポイントを、いくつかの代表的な例で紹介します。
受変電設備の計画ステージ
（機器選定、システム構築）
電力の安定・安全供給を実現する為の受変電設備計画では、様々な諸条件の分析・検討から始まります。
例えば、各機器やシステムとの連携・互換性が十分に考慮されていなかった場合、建設後の操業が複雑化したり、寿命協調の不調和が発生したり、十分な性能が発揮できない不安定な設備となってしまいます。その為、各機器やシステムを取り扱うメーカー毎に異なる技術仕様、安全性、保守性、コスト、納入時期など、多くの事を考慮しながら慎重に検討していく必要があります。
TMEICでは、ニーズや負荷状況に適した機種の選定、各機器やシステム特性を十分に理解したエンジニアによるシステムの設計、設備の省エネ化やお客様のニーズを実現する受変電システムを計画・提案しています。
受変電設備の計画・設計ステージ
（シミュレーション解析）
TMEICは、お客様が設備導入を検討される際に潮流計算、事故電流計算、絶縁協調、過渡安定度解析、電圧変動計算、保護協調など、操業時に想定される各種要件に応じたシミュレーション解析を行い、より信頼性の高い受変電システムの提供を実現しています。
納入後の保守ステージ
TMEICでは各機器や設備の保守メンテナンス・サービスも充実しており、お客様が安心して運用いただけるよう、経験豊富なエンジニアが保守に至るまでサポートいたします。
製品開発ステージ
TMEICは常にお客様に寄り添い、お客様のご要望から市場ニーズを捕まえ、お客様から必要とされる新しい技術を取込んだ製品、新機種の企画開発も推進しています。そのため、要素技術開発・新機種開発・技術開発などの研究・開発も日常から行い、常に最先端の技術力を維持しています。お客様や時代のニーズを汲み取り、新製品の開発、市場への投入を随時行なっているからこそ、常に最適な提案が可能となっています。
電力を安全・安定して工場内にエネルギー供給する受変電システムは、その計画・設計・製造・試験・運用までの全ての工程において、小さなミスでも工場全体が停電してしまうリスクを抱えるシステムでもあるため、TMEICのエンジニアリングは重責を担っています。
TMEICは、長年培ってきた受変電設備の納入実績と多くの開発経験、高度なエンジニアリング力を基盤に、
最適な機器やシステムを組み合わせ、要件に応じた最適な受変電設備のシステム設計と施工・試験・運用サポートを行っています。
また、近年の地球環境への貢献の視点から、受変電設備が将来に果たす役割としてカーボンフリー電力の一翼を担うことが期待されています。
太陽光や風力といった再生可能エネルギー発電、自家発電機による発電設備、蓄電池システムなどと自在に組み合わせ、
工場全体における電力の高効率化を極限まで高め、CO2削減に向けた取り組みも行っています。
パワーエレクトロニクス機器を開発・製造し、
再生可能エネルギー分野でも高いシェアを誇るTMEICだからこそ、実現可能としています。
