電流と電圧は、水量と水圧に置き換えるとわかりやすい。流れる電気の量が「電流」。流れる強さが「電圧」となる。利用者にとって、電流はもちろん、電圧も高すぎると機器を壊してしまう。水とは異なり、発電されたら貯められず瞬時に利用者へ送られる電気は、発電および送電側にて24時間365日、電圧をリアルタイムで制御しなければならない。電力会社は自らの発電所を駆使して電圧制御に努めているものの、特に山間部や地方エリアにおいては、民間事業者による自然エネルギー発電所が多く、それら天候に左右される発電所からも送電網に電気が送られるため、電圧のバランスが崩れやすくなる。そのため、民間電力事業者に対して、あらかじめ電圧を規定内の値に整えた上で送電網に送る条件が提示されるようになってきた。
建設計画時に電力会社から要請を受けたオリックス洋野町有家(ひろのちょううげ)メガソーラー発電所は、TMEICが新しい方式を用いて開発した電圧変動抑制機能を採用し、電圧制御を実現した。